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カフェ・エムズではたくさんの季節の果物や旬の食材を使いますので、良質かつ新鮮な食材を、必要なだけ、適切な値段で確実に仕入れるルートを確保しておくことは、とても重要な課題です。

昨今では、産地偽装問題や、消費期限切れの食材を不正に売買したなどの問題が盛んに取りざたされていますが、それは元を辿れば、地元で作った食材を地元で消費するという昔ながらの需給の構図が崩れ、様々な産地の商品をいつでもどこででも簡単に手に入れられるようになった一方で、ルーツ不明の商品もたくさん世の中に出回るようになったこと、そして消費者の方でも、食材のルーツをあまり気にかけなくなってしまったという風潮の中から発生しています。

スーパーなどで販売される商品には、産地や原材料の表示義務が定められていますが、レストランなどの飲食店で調理され、お客さんに出される料理には、原材料や産地の表示義務がありません。
そのため、お客さんは、自分が口にしている食べ物がどこから来たのかを知らずに食べ、一つ一つの食材の原産地など確かめることもありません。

100年前の日本であれば、人々は毎日自分が食べているものが、どこから来たのか、はっきりと知っていたでしょう。野菜は、家の裏庭で採れたもの、米は、近所の田んぼで収穫されたもの…。野菜が成長して色づいていくところを人々は実際に見ていたでしょうし、稲の成長と田んぼの刈り取りの様子も、季節の風景として眺めていたでしょう。
けれど、現在の一般家庭や、飲食店では、今、自分が食べているものがどこから来たのか、どういう風に作られたのか、実際に知って、目で確かめることは極めて困難です。輸送手段が発達し、全国津々浦々から珍しい食材をいち早く手に入れることができるようになった便利さの陰で、出所の分からない、信頼できない商品が身近に忍び寄って来ています。

珍しいものを求めたい気持ちが、人々の食材への関心のあり方を大きく変化させています。
「滅多に手に入らないような食材こそが、高級な食材なのだ」という、偏った見方も生まれています。外国の産地から航空機を使って、食材を取り寄せているレストランだと聞けば、それはきっと高級なお店に違いないと人々は思います。

けれども、特に生鮮食品はそうですが、原産地から遠ざかれば遠ざかるほど、食材は運搬に時間がかかり、新鮮味が落ちるだけでなく、コストも高くつきます。そこで、一般に出回らない珍しい食材を使った料理は、自然と、値段もそれなりにはねあがるのは避けられません。

わざわざ困難な仕入れをして、目の玉の飛び出るような料金の料理を作り、それを高級料理として、ごく一部のお客さんだけにもてなすことに、本当に意味があるのでしょうか? そのような店で食事をすることで、あたかも高級な料理を楽しんでいるかのような気持ちになることが、お客さんにとっての満足と豊かさにつながるのでしょうか。

珍しいもの、新しいものを求める気持ちは、人間に自然に備わっている感覚で、それ自体を非難することはできません。けれども、それにしても、メディアなどが、新しい情報を提供しようと先を争った結果、人々はますます未知のものへ、珍しいものへ、よく分からないものへと駆り立てられていきます。
分からないからこそ、良い可能性が眠っているかも知れない…、分からないからこそ、一度は試してみたい…高い値段がつけられ、遠いところから苦労して取り寄せられたものだからこそ、きっと価値があるに違いない…、そのように人々の好奇心を刺激し、人々を今までの生活スタイルから引き離し、ますます未知で不明な新しい生活スタイルへと走らせているのが、今の経済と宣伝のあり方です。

けれど、安心や信頼というものは、未知の関係からは生まれません。「よく知っている」、「よく分かっている」ということこそが、安心につながるのであって、人が未知の関係、新しい開拓先を先を争って求めている限り、そこに安心と信頼を求めるのは無理な話なのです。

安心できるルートから良質の食材を仕入れたいのであれば、海の向こうの外国から取り寄せるのではなく、顔が見える地元の仕入先を探すのが一番です。自分で足を運び、自分の目で作物の出来を確かめることのできる距離から、仕入れをすることが最も安全なのです。

地元産の食材を使うことは、コスト低下にも役立ちますし、それだけ新鮮なものを多く入荷することができて、効率的です。さらに、生産者にも消費者にとっても利益があがり、その利益が地元に還元されるのですから、地元の活性化と、地方経済の自立、まちおこしにもつながります。
地元に根ざして、「顔の見える関係」をしっかりと築いていれば、不正や偽装というような問題が入り込む余地はほとんどありません。

ただし、そうは言っても、気候や、地理的条件により、地元で取れる農産物がかなり限られている地域では、食材を地元で調達しようにも、なかなか難しい相談でしょう。
けれども、幸いなことに、カフェ・エムズのある岡山県は、果物と野菜の天国です。気候が穏やかな瀬戸内にあり、肥沃な土地に恵まれている岡山では、全国に知られている葡萄や桃は言うに及ばず、他県とはちょっと比べられないほどに、あらゆる季節に、数え切れない品種の果物や野菜が収穫できるのです。

早い話が、良い食材を豊富に手に入れるにあたって、岡山ほど有利な土地はないかも知れない。この恵まれた土地に住みながら、地の利を活かさないのは、あまりにも愚かな選択でしょう。
そんなわけで、カフェ・エムズでは、岡山に根ざし、岡山の特性を真に活かした店作りをしていくために、地の利を可能な限り活かした仕入れを行うことにしています。

可能な限り、岡山産の食材を。
それ以外の地域でも、信頼できる、顔の見られる良質な仕入先から。
それが、カフェ・エムズの仕入れのコンセプトです。
 

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