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 2010年、平成22年も押し詰まりましたね。
第24回目となる12月のコーヒー教室には4名の女性たちが参加してくださいました。
いままで毎月1回開催しながら、一度も申し込みゼロの月が無かったのが本当に不思議です。

 講座内容はいつもと同じなのですが、参加される方にとっては初めてのことですから、皆さん興味津々です。
参加人数にかかわらず最初は緊張気味の雰囲気の回が多いのですが、今日は、講師の説明を聞きながらも疑問が湧くとその都度すかさず質問されますから、教室の最初から活気があって賑やかでした。

標本で説明焙煎の標本を使っての説明
焙煎標本天坂氏の著書
講師の師匠であるワイルド珈琲の天坂氏の著書によると、珈琲の味を決める要素の割合は、
生豆の品質が30%
焙煎が60%
抽出が10%
だそうです。

炭酸ガスが出て膨れたポリ袋マスターは昔から美味しい珈琲を追及してきて、自分で焙煎する珈琲がどれほど美味しいかを体験するに至りましたが、誰でも「おうちで焙煎」するわけにはいきません。
一般の珈琲好きの人は、スペシャルティ豆を上手に焙煎したごく新しい珈琲豆を手に入れるのが早道でしょう。
このブログを愛読してくださっている方はご存知のように、真空パックした市販の豆は焙煎が古いのです。
焙煎したての豆を挽いてポリ袋に詰めると炭酸ガスが出てきて30分で袋がパンパンに膨れますから、真空パックなんか出来ません。

そして抽出、つまりドリップは「10パーセントの決定要素でしかないなら頑張ってもあまり意味無いわ」ではなく、せっかく良い豆を手に入れたなら、それを台無しにしてしまわないように上手なドリップが出来るようになれば最高ではないですか?ということで、コーヒー教室の意義もあるのです。

さてコーヒーの味の想像できるイメージは?と伺うと、「苦味」「酸味」「甘味」「フルーティ」という種類の言葉が返ってきました。そう、珈琲にはいろんな味が複合されてますよね。

普段お客様がメニュー表からお飲みになるコーヒーを選ぶ時「どれがおススメ?」「どれが一番人気?」という質問が多く出ます。
「どんなお味がお好みでしょうか?お好みによってお薦めするコーヒーも違ってくるんですよ。」と申し上げてもご自分の好みをはっきり説明される方は少ないです。軽めが好きか重いのが好きか苦めが好きか酸味が好きかなど具体的にお訊きしても、その方の持つイメージと言葉は一致しにくいものです。
「酸っぱいのはキライ」とか「薄いのがいい」とかのお返事もその方の好みを正しく表現できてはいないようです。
もちろん、カタカナで「パナマ・ビートル・サンタクララ」と書かれている銘柄を読んで味が想像できる人はいなくて当たり前。また、グアテマラはこんな味、モカは酸っぱい・・・・とかイメージを持っている方もありますが、喫茶店によって同じ銘柄でも豆の等級や焙煎加減で味は全く違うものです。
マスターは「銘柄よりも焙煎加減で決められる方がお好みに近い珈琲が選べますよ。」とアドヴァイスしています。例えば、深煎りのフレンチ・ローストと浅煎りのシティ・ローストでは当店の同じ銘柄の豆でも苦味と酸味の出方が異なるのです。どの豆でも浅煎りははっきり酸味が出るし、深煎りは酸味が奥に引っ込んで苦味が出ますが同時に深いコクも出てきます。そして後口に甘味が感じられたら、とてもキレが良い珈琲といえるのです。
エムズではどの珈琲を注文されても、粉の量

ですから、このコーヒー教室では単にドリップの練習をしていただくのではなく、今まで深く考えなかったご自分の好みの味はどんなものなんだろう?ということに気づいていただく狙いもあるのです。
Ms’ブレンドは苦味と酸味の両方が共存した状態のブレンドですから、淹れ方の違いで味が変わりやすいのです。
毎回三つ穴ドリッパーと一つ穴ドリッパーで淹れ比べて、器具の違いによる結果の味の違いを体験していただいています。これも自分好みの味に近づける淹れ方を発見する為の第一歩として必須なんです。
三つ穴で三つ穴ドリッパー
8杯立てのガラスポットに珈琲専用ヤカンで淹れていただきます。重いので結構お湯を注ぐには力がいるのですよ。


2種類のドリッパー講師は一つ穴ドリッパーで遅れて淹れ始めましたが、注ぎ終わりは殆ど同時でした。
この訳は一つ穴(円錐形)ドリッパーの特徴ゆえです。
この二つの種類のMs'ブレンドコーヒーを皆さんに注ぎ分けて飲み比べていただきます。皆さん違いが判ります。


次に、講師だけもう一回、円錐形ドリッパーを使って別の淹れ方で8杯点てをご覧にいれます。
最初の蒸らし
最初の蒸らしはどのドリッパーでもどの大きさのガラスポットや淹れ方でも同じです。

ろ紙の中の粉がまんべんなく濡れるように中心からまわして湯を掛けますが湿らせるだけなのでガラスポットにポタッと茶色の液体が落ちたらすぐ止めて、ヤカンまたは細口ポットを置いて、十分な時間をとるのです。この蒸らし具合が出来上がりの味を一気に注ぎ続ける淹れ方を披露大きく左右することになります。



今度は再びヤカンを持ち上げると一気に注ぎ続けました。と言っても、新しい焙煎の挽き溢れそうに泡立つたての粉はろ紙の中で山のように高く盛り上がりますから、溢れさせない程度の速さで、しかし手を休めることなく注ぎ続けます。この出来上がりを再び飲み比べていただきました。
さっきの円錐形ドリッパーでは3回に分けて湯を注いだ淹れ方で、これは三つ穴ドリッパーで淹れたのよりも「あっさりしている」「飲み易い」という声が多く聞かれました。今度のは「あっさりしてはいるが、さっきのより少し苦味がある」という感想もありました。
そうなんです。これは三つ穴のこってりした苦さではなく、お湯があまりに速く落ちる為に、ヤカンの湯もガラスポットに貯まっていく抽出液(珈琲)も温度が高いからなんです。

 いよいよ小さい円錐形ドリッパーと細口ポットで2杯点ての手本を見ていただき、実習になります。
手順の詳細は省きます。
ポットそれぞれ一口に『ポット』と言っても大きさや形も違えば用途も違います。
写真右の二つは水差しです。
左が当店で2杯点てに使っているコーヒー専用の細口ポットです。

口の細さが見ただけでお分かりでしょうが、この口に更にシリコンを詰めて湯の出方を少なめにしているのです。
エムズで飲んでいただくマスターの2杯点ての珈琲がいつも一定の味になるためには、粉の量・湯の温度・湯の量と注ぎ方を一定にするのは当然のことながら、熟練の技に加えて、道具(円錐形ドリッパーと細口ポット)も重要な役割を果たしているのです。


蒸らしが大事なのよね~美味しいのができるかな?最初の蒸らしが大切と、とても慎重に注がれています。
さっきのヤカンより軽いわぁ














ろ紙の湿り具合は真横からよく見えます。
ろ紙が湿ってきたのは横から見える
次に気をつけるポイントは?
目盛をよく見て



2投目からはガラスポットを見ながら2本の目盛り線で留めるためには早めに注ぐのを止めなければなりません。ろ紙の中の粉の盛り上がりと下のポットを両方見比べるのも初めてなんですから大変です。ろ紙の土手を崩すと雑味が出ますから、最初の蒸らしではろ紙に湯がかかってもいいですが、2投目3投目はろ紙に湯を掛けて粉の土手を崩してはいけません。一つ穴ドリッパーはお湯が必ず中心に向かって落ちていくので、いちばん外側までグルグルと円を描いて湯を掛けようと考えなくてもいいんです。

 もう一つのポイント。
最後の3投目が終わって、まだ抽出液が下に落ち続けていてガラスポットの『2』の目盛り線を越えそうになるようなら、「迷わずドリッパーを持ち上げてお湯の残った粉をろ紙ごとバケツに捨ててください。」と、講師。
既に適切なドリップは終わったので、これ以上に落ちる液は出がらしの湯でしかないので折角のコーヒーが薄まるばかりです。

このようにして標準の淹れ方を練習していただきましたが、これが正しいドリップの仕方ではないんですよ。
最初に戻りますが、これは、自分の好みの味に近づけるための淹れ方を見つける入り口という意味で基本形なんです。
お湯の温度だって90℃なければいけないわけでもないんです。(ただし紅茶と違い沸騰したての湯はダメです。)
店ではどのお客様にも同じMs’の味を提供して、「日によってえらい味が違うなぁ」とか「ぬるすぎる珈琲やん?」と感じない為に温度計で均一にするのですが、カウンターに腰掛けられる常連のお客さまだと、その方の好みの味が解かって来ますから淹れ方も変えて提供できるのです。ちなみにマスターの自分用には90℃より低い温度で淹れます。
ケーキに舌鼓もう一つの淹れ方を披露

お待ちかねケーキタイム!ますます話が弾みますねぇ。
講師はここで、もう一つの淹れ方を披露しました。
4回で落とすのです。
同じMs'ブレンドの味わいを4種類違えて楽しんでいただき、コーヒーのドリップの奥深さの一端を垣間見られたようです。
ハイテク焙煎機の見学
最後はハイテク焙煎機の見学。
何故?どこがハイテク?

説明を聞かれて納得されたようです。
しきりに感嘆の声。

席に戻られてからも雑談に花が咲いていました。
少人数の教室も和やかでいいですね。


まだコーヒー教室を体験されてない方は、ぜひ来年2011年に申し込んでチャレンジしてみてくださいませ。 《ブログ記事にコメントを下さる方は下の(comment)をクリックしてください。》

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